令和2年4月1日 入社式を行いました(会長・社長挨拶)
脇田会長挨拶(要旨)
脇田会長 挨拶
皆さん、おはようございます。
本日は新入生のみなさんを心より歓迎したいと思います。社員の皆さんも新日の一員として、親しく接して色々と教えてあげて下さい。
それではまず、「今社会は激変していて何が起こるかわからない事態に直面している」という点に対して、皆さんと広く情報を共有していきたいと思います。
現在世界は、新型コロナウイルス感染症の流行による社会的経済的影響や、昨年同様、気候・環境問題があらゆるところで激しく動いています。このような状況に対し、私たちのような小さなグループではすべてに立ち向かうことはできません。小さなグループであれば小さいなりに、「一つ一つに最善を尽くしていく」ということが重要だと思うのです。
そこで大切なことは次の三つ。
1.「変化していく時代に対しては会社も変化していかないと生き残れない」
変化するという事は、具体的には次の3つ。
- 今回のように新入社員・中途社員を迎え、新しい風を入れて変わること
- 社員がどんどん新しい意欲で変わること
- 事業構造を転換し変えていくこと
現在のように、新型コロナウイルス感染症の影響やITデジタル化の進展など変化の激しい時代にあって、何も気がつかないでいたら、新日は取り残されることになってしまいます。
そうならないためには、新しい経験や新しい人が入って新日を変えていき、全社員が努力し、お客様も変えていくことが大切です。業績をあげる仕組みを変えるために、経営陣役員も努力しておりますが、皆さんの十分なご理解とご協力をお願いしたいと思います。
2.「一定のスピード感」が必要
一定以上のスピードで持続的に変えていくことが大切です。
社員もお客様も事業構造も無理なく持続的に変えられるのは年率5%くらい。5年で5%くらいを目標とすると、変化していく率は4、5年で四分の一くらい。これくらいは変えていかないと世の中の動きについていけません。変わっているつもりでも変わっていないことになってしまうのです。皆さんはそのあたりも頭に入れて自分の目標を設定して下さい。
3.一番に頭に置かなければいけないのは、「良い会社」にし続けなければならないということ
責任は私にありますが、身近なところから仕事の内容まで、気がついたらスピード感を持って変えていき、少しでもみんながよい会社だと思えるようにしたいと思います。
具体的には、「良い会社」を見つけて、そのいいところを見て真似をするのが良いと思います。「良い会社」の成功の理由を考えて、取り入れた方がよいと判断したら取り上げ、徹底的に真似をすることが能力や技術の開花に一番早いと考えています。ただし、注意しなければいけないことは、それを自分のものにしながら、乗り越える創作や努力がさらにいるということです。
技術的なことに関しても、いいことがあったら理解して取り入れて消化して真似をする。これが「良い会社」にするための一番の近道ではないかと思っています。
これまでも新日の経営に対し、「良い会社」のいいところをつまんでやってきました。真似をするということは決して悪くないと思っております。
最後になりますが、今後の新社屋建設及び現社屋の活用についてお話しします。
この建物は時代にそぐわない点や一定の老朽化など構造的な問題があります。現時点では隣の土地に新社屋の建設を予定しており、建物に費用をかけるつもりはありませんが、内部のソフト面、仕事場・会議室・コミュニティの場・食堂などの職場環境やIT環境にはお金をかけるつもりでいます。これを基本に事務所機能を移すことを計画しています。
また今の建物は当初、賃貸物件として新しく建て替える計画をしていました。しかし、今から12年前くらいにリーマンショックが起きた時、ショック直後はさほど影響がありませんでしたが、翌年以降の財政状況が悪化し、初めて赤字を出してしまった記憶があります。今回はそのようなことがないように、現建物を建て替えるのではなく、耐震化を考慮の上、内外装をやり直すなど現時点ではできるだけ費用を抑えていくことに変更しました。
「良い会社」にするための一番の財産は、皆さんです。「良い会社」にするには皆さんのやる気、会社や仕事に対する熱い思いを如何にもってもらえるかにかかっています。会社が伸びる伸びないというのは社員の思いや気持ち次第という事です。
今後も皆さんに広く情報を公開して、この激変する世の中を何とか生き残り、さらなる発展を目指したいと思います。よろしくお願いします。
秋山社長挨拶(要旨)
(新入社員へ一言)
新日への入社おめでとうございます。
社員一同、入社を歓迎します。「ようこそ新日へ」
私からのお願いですが、一日も早く先輩達と馴染んで下さい。そして冗談を言い合える関係になって下さい。
また、一日も早く新日の職場に馴染み、ここが最も居心地の良い場所になることを願います。
(社員の皆さんに一言)
現在日本経済は、新型コロナウイルス感染症の流行により世界経済に大きな影響とダメージを受けています。リーマンショック並みの、あるいはリーマンショック以上とも言われています。かつてリーマンショックの時には新日でも大きな影響・ダメージを受けました。あの忌まわしい経験は二度としたくありません。させたくもありません。
さらに新日では釜石復興事業をはじめ、復興支援協会関連事業、リニア新幹線建設関連の業務等は、すべてこの令和2年3月をもってほぼ終了の段階となりました。これらの業務はこの数年間、新日の売上のみならず、利益のうえでも大きく貢献してきましたが、これら業務はこの3月で終わりました。
すなわち、今日からはじまる令和2年度は、これまでの稼ぎ頭であった釜石等の業務の終了、プラス経済状況の悪化を考えれば、取りこぼしのないきめ細やかな受注は当然ながら、業務に対する積極的な姿勢が求められることは明らかであります。
そこで令和2年度のはじめにあたって皆さんへお願いです。
厳しい新年度を迎えるにあたって、組織の「生き残り」と「発展」の両立を目指しましょう。
先ず、組織の「生き残り」に関してですが、以前ダーウィンの進化論を紹介しました。
生き残る事ができるのは、「強い者」ではなく、また「賢い者」でもなく、「自ら変わることができる者」が生き残ることができるというものでした。
生き残るために自らが変わりましょう。これまでと同じことの繰り返しでしか動かない姿勢。今日やる事は昨日と同じ事。明日やる事は今日と同じ事の繰り返し。経験したことのない仕事は否定するといった姿勢では生き残ることはできません。こうした姿勢は特に、熟練、ベテラン技術者に強い傾向があるのではないでしょうか。
これまでに経験したことのない業務に対し、喜んで自らが変わり新たな業務につくことを心掛けてください。
次は組織の「発展」」に関してですが、これも以前にお話したことがあります。
それは、組織の発展の方程式 y=ax
養老孟司の「バカの壁」です。
y=ax : これは中学で最初に出てくる方程式です。
y=axのyは組織の発展程度を表す値です。
yが2では2倍の発展、0.5で1に満たなければ後退という意味になります。
aは定数で、その組織の規模・実績等によって決定されるものです。
そしてy=axのxは変数で、この変数xいかんによってはyの値、すなわち組織の発展に大きく影響するとするものです。言いかえれば、このxを大きくすれば組織は発展するということです。
さて、この変数xは何かという事ですが、「バカの壁」では、xとは組織を構成するものの情熱・姿勢が大部分を占めるというのです。 すなわち、組織の発展は、構成者の情熱に左右されるものとなります。
新日の発展に言いかえれば、我々、新日社員全員の情熱・姿勢いかんに係っているという事になります。
最後に、これまで経験したことのないコロナショックに端を発した経済不況が始まろうとしているこの時期、さらに新日にとってこれまでの中心的業務が終了するこの時期にあって、私は組織の「生き残り」と「発展」の両立を目指し、令和2年度を乗り切っていく覚悟です。
皆さんもよろしくお願いします。