トピックス

ミニコミ 2018.08.21

第119号(2018年夏号)

献血活動を続けて

弊社では今年も6月1日に日赤血液センターの献血バスを招き献血活動を実施しました。

この活動は昭和56年から毎年実施し今年で37回目を迎えました。年間を通じて輸血用血液が最も不足する6月の時期に実施しているものです。

活動の発端は社員の家族に輸血が必要なことがあり、その時、献血のために献血センターに出かけた社員が「献血バスを会社まで」とバスの派遣を提案したところ、一定量の確保を前提に了解していただいたことが発端です。

当初は一社員からの発言であり、会社行事ではなく有志の活動というものでした。しかし、一定量の献血が条件となれば当日の朝、現場や打ち合わせ等の外出前に献血に協力するよう多くの社員に呼びかけることが必要でした。そして、献血活動を継続するために全社員挙げての行事となり、それが今日まで継続しています。

それでも、外出を余儀なくする人、持病や健康上の問題のある人等、さらには本来、慈善行為である性格からして、全社員に強要できるものではありません。

それにも係わらず弊社では今日まで37年間、毎年継続出来ていることに大きな喜びを感じています。私自身もこれまでは都合が付く限りこの活動に毎年参加してきましたが、今年で最後の献血活動となりました。その理由は、献血には16歳から69歳までの年齢制限があるためです。

今年の6月の誕生日で70歳を迎えた私に配慮して、弊社の担当者が私の誕生日の数日前にあえて献血の日程を調整してくれました。そして、この日が私の最後の献血日となりました。

献血はすべての人が出来るものではなく、まずは健康でなければ出来ません。献血が出来ることは元気で若いという証明でもあります。

社員の多くがやるからと皆につられ実施してきた行事であっても、いざ最後となると寂しい限りです。

私は今年を最後にもう参加はできませんが、来年の6月にも献血バスが会社にやってきます。

今後も多くの社員が献血に参加できる事を望んでいます。社員のすべてが健康である証明の為にも。

ドライブレコーダーの活用

我々の仕事では車の運転は必要不可欠と言っても過言ではありません。

発注者への打合せ、現地調査等、仕事での移動は大半が車に依存しています。時間に追われて、ついつい制限速度オーバーの運転になることも全く無いとは断言できません。そのため現在、弊社では社用車総てにドライブレコーダーを装着しています。

これは事故に対する防御とともにこれを設置することにより自らの運転を自重する役目もあります。ドライブレコーダーを再生することにより、自らの運転特性を客観的に分析することが出来ます。

知らず知らずのうちに横着な運転が染み付いていることも否定できません。事故が起きてからでは、特に人身事故ともなれば取り返しが付きません。幸いな事に弊社ではドライブレコーダー装着後は、大きな事故は発生していません。

当初は事故防止を目的としたドライブレコーダー装着でしたが、最近ではレコーダーが業務にも大きな力を発揮しています。

その例としては、まず用地業務を受注するに当たり、対象の指名業務を受注するか否かを判断する際に、対象地区を車で走りそのレコーダーの記録を再生して営業サイドの受注協議に活用しています。

次には実際に業務を受注した後、車で現地踏査を実施しレコーダーの記録を再生し、担当者全員で調査計画等を協議検討するために活用しています。

さらには、総合補償部門業務の際、現地履行確認調査等では車で現地を走行しレコーダー画像記録を写真にして報告資料とすることにも利用しています。

往々にして対象地への不用意な訪問は、まして複数担当者による写真撮影等の訪問は地域住民とのトラブル発生の原因にもなりかねません。

特に、業務受注前の対象地区訪問はその危険性が高く細心の配慮が重要ですが、単なる車での通過走行ならばトラブル危険性はほとんど回避できます。

現在、補償調査業務でもi-Construction等の活用が叫ばれていますが、特別な技術でなくても視点を変え活用することによって、違った観点から大きな武器になることを実感している次第です。

消費税等調査

消費税等相当額の補償を判定するための調査をどこまで行う必要があるのか悩むことがある。

個人名義の物件であった場合でも、家事用資産と言い切れない場合は消費税の確定申告をしているか否かを調査しなければ消費税等相当額の補償の要否の判定は難しい。課税売上があって、簡易課税事業者でなければ、消費税等相当額の補償をしなくてよいケースに該当する。

調査先が一般の住宅建物であった場合には『課税事業者ですか?』と尋ねることも無く、消費税等相当額を補償することと判断しているが、個人に補償する場合であっても自宅以外の不動産等を所有して、そこからの売上が5千万円を超えるケースでは個人事業者として課税事業者になる。こうしたケースが絶対に起こらないとは言えない。

したがって、調査先の物件が田畑や山林であった場合にはこの場所から所得を得ていることが想像できるので『売上げがどれくらいあるのか?』とか『消費税の申告をしているのか?』『ひょっとして課税売上高が5千万円を超えているのではないか?』と気がもめてしまう。

業務発注の際には、営業補償調査と消費税等調査を一緒に発注されるケースが多いが、前述のような個人名義の田畑や山林等の物件調査の場合に消費税等調査が一緒に発注されることは少ない。

営業補償の調査については、年度が替われば再調査を行うことになっているので、消費税等調査も併せて実施することになるが、営業補償の調査を行わない場合でも、消費税等の再調査は必要である。

年度が替われば、課税売上割合は変わっているはずである。また「課税売上高が下って、課税事業者で無くなっている場合」や「仕入れ控除の計算方法を変更している場合」がある。いずれの場合も、補償額に影響のあることなので、調査が必要である。

したがって、前年度までに実施した消費税相当額の補償の要否の判定についても、直前年度の申告内容に合わせて、見直すことが必要である。

来年には消費税率の引上げも予定されており、調査・算定には、気をつけなければならない。

女性の就労

補償調査部に勤務となり2年目になります。以前は積算事務所で働いていましたが、積算事務所とは違い、多様な考え方をもとに算定まで多くの過程を必要とする補償業務に、日々刺激を受けています。まだまだ半人前の私ですが、この夏、産休のため、しばらく仕事から離れることになります。

日本の女性はM字就労~結婚出産を迎える20代後半以降、就労率、正規雇用率が下がり、子育てが終わる頃に回復する~と言われています。

内閣府男女共同参画局によると、女性の労働力増加と無配偶である女性の変化で、M字の谷の深さは近年になり回復傾向にあるようです。そんな中でも、ライフステージで働き方に影響を受けない男性と比べると、女性のキャリアをどのように形成していくかは難しいものだと思います。

特に、一人前になるまで10年は掛かる建築業でのブランクは大きいように感じます。しかし、この空白を無くすことは出来ません。

自分自身のため、できる限り技術者であり続けたいと思っています。またそれが、家族のため、会社のためにもなれば幸いです。

これからなにがあるか分かりませんが、今後のために、空白をいかに過ごすか、ゆっくり考えていきたいと思います。

★かまいしだより№20

復興事業・・・もう一息です

私が釜石市で復興事業に携わってから6年目を迎えました。当初の予定ではこれほど長い期間ではなかったのですが、途中下車することもなく無事に今を迎えています。

当社が関係する復興事業については、来年の6月の工事完了に伴い、後続作業を行うこととなるため、業務が完了するのは夏~秋頃を予定しています。

平成25年に初めて釜石に来た当時は、震災から2年経過していましたが防潮堤は壊れ(テレビで見た船が乗り上げた跡です)家は流され敷地の構造物が所々残っている状態であり、震災前ここに住宅等が建っていたとは信じられませんでした。(震災後も東北各地で災害が起こっていますが、災害後すぐに現地へ行くのは大変だと、こちらへ来て感じました)

被災者の方々の住居もない状況の中で、数少ない宿泊施設は派遣職員・工事関係者等が年間契約(部屋を抑えて人は交代する)をされていました。そんな状況でしたが隣町に(ここも被災地でしたが、たまたま家を借りることが出来ました)一軒家を借り業務着手となりました。(その後、いろいろな事情で2回引越ししました)

業務着手と言っても、市より借り受けた資料を震災後に調査したものであり、抜けは無いかの確認を行う事が最初の作業でした。復興計画の変更・資料作成後の工事等により、その資料で本当に対応出来るのか、現状の把握と追加して測量・設計等は必要ないのか検討を行い、必要に応じて市と協議し(当たり前ですが、税金を使っている以上勝手に作業できません)作業を行いました。 その後は各方面の協力のもと、工事進捗に応じた対応を行うことにより区画整理地区の現地作業は終了し、換地関係も本年度で業務完了の予定です。東部地区復興について、国道西側…道路部分のみ工事を行い、震災前の街区を変更しない現地に合わせた工事計画であり、道路工事のみであるため後続作業量は多くない。国道東側…全体的に嵩上げを行い震災前とは違う街並みとなる、再開発・区画整理等と業務内容は変わらないが法律を適用できない関係で作業量は少ない部分もある。東部地区復興も、来年の事業完了を目標に工事の進捗に合わせ業務を遂行して行きたいと思っています。

釜石に居る5年の間に大幅な技術革新があり、今後は新しい技術を取り入れながら最後まで(まだ1年以上ありますが)これまでの復興事業に携わった経験を今後の業務に活かしていきたいと考えています。

釜石での勤務を振り返って

5月より名古屋本社へ異動となりました。ということで釜石には丸4年間いたことになります。赴任当初はまさか4年間もいることになるとは夢にも思っていませんでした。

入社して半年後に異動となったため、断然、東北支店での勤務期間の方が長いことになります。振り返ると最初の1年目は、覚える事、わからないことだらけで、上司や先輩に怒られながらも目の前の業務を只々必死にこなしていました。2年目以降は仕事を任せてもらうことも少しずつ増えていき、復興に関わっているという実感がわくようになりました。

発注者、CMR、工事施工業者、地権者や地域住民の方など復興事業を通じて多くの方と関わることができたこと、地域の行事や祭り、ボランティアに参加できたことはとても良い経験となりました。

また、当社東北支店では設計・補償・測量の各部署が同じフロア内にいる事もあり、自分の担当分野以外のことに関しても気兼ねなく相談でき、部署の垣根を越えて多くのことを教わることができました。東北支店で購読している岩手日報では毎週火曜日に数独のコーナーがあり、補償調査部の課長とは終業後、よく解いていました(笑)。

釜石では多くのことを学び、成長させてくれた場所となったように思います。自ら設計したものが実際に形となっていく過程を見られたことは何事にも代えられない経験です。

釜石の復興状況といえば、宅地の引き渡しが着々と進んでおり、被災した住宅の再建が進んでいます。ですが工事が進むにつれて様々な問題があり、事業完了までまだまだ課題は山積みです。また、当社では新たに根浜地区の跡地利用として多目的広場の測量・設計業務も行っており、これまでの宅地造成とは違った側面からも復興へ関わっています。

さて、異動先の名古屋は…暑すぎです。先日ついに40℃を超えました。少し外へ出るだけでも汗が吹き出します。ふと釜石の気温を調べると10℃近くも差がありました。夏場だけでも釜石での勤務に戻りたいと切に思いました。

最後に、これからも微力ながら釜石の復興へ関わっていきたいと思います。2019年にはラグビーW杯も開催されるため、ますます、釜石が盛り上がっていくことを願っています。

福島県勤務、2年目の夏を迎えて

昨年度から福島県内で働き始め、1年数ヶ月が過ぎました。

勤務地は福島県南相馬市内で、福島県が施行する河川・海岸事業のCM業務に携わっています。私を含む計4名でCM業務の用地部門を担当しています。

用地CMの主な役割は震災により被災した河川・海岸堤防を復旧するための用地取得に伴う管理やマネジメントを行っていくことで、具体的には事業認定申請図書作成業務や裁決申請図書作成業務等、土地収用に関する業務及び用地補償総合技術業務の管理を行っています。

CM業務に携わり、起業者が行う各作業の手順や対応、また、質問への回答等、各担当課・業者等との打合せ等においては戸惑いもたくさんあります。各作業において疑義等があれば、用地CM内及び工事CMと協議、確認を行い業務をスムーズに進めるよう心がけています。

1年数ヶ月が経ち重要に思う事は、担当職員、委託業者及びCMメンバー内での情報共有のためのコミュニケーション力です。

物の本によれば『コミュニケーションとは意思の伝達を図ることで、各人がもっている情報、意見、感情などを言葉や文字などを媒介として第三者に伝えることをいう。また、通信という意味もあり、情報を受け渡す行為や通信を行う機関をさすこともある。』と記載されています。一般的には「対人関係」というイメージがありますが自分とのコミュニケーションも大切です。「自分の気持ちを押し殺して…」ではあまり良い関係は築けません。「自分は今、何を思い、何を考え、何を感じているのか?」「本当はどうしたいのか?」「行動を止めているものは何か?」…このようにコミュニケーションには「自分との対話」も含まれるのです。皆それぞれ個性があるので、自分なりのコミュニケーション力を備え、業務、対人関係等に活かしていきたいと思います。

南相馬市の夏といえば毎年7月末の3日間に行われる相馬野馬追(そうまのまおい)が全国的に有名です。相馬野馬追は福島県相馬市中村地区を始めとする同県浜通り北部(旧相馬氏領。藩政下では中村藩。)で行われる相馬中村神社、相馬太田神社、相馬小高神社の三つの妙見社の祭礼です。

祭礼としては馬を追う『野馬懸』、南相馬市原町区の雲雀ヶ原祭場地で行われる『甲冑競馬』と『神旗争奪戦』、街を騎馬武者が行進する『お行列』などからなります。

私が現在、居住しているアパートの前を、今年は騎馬武者440騎が行進しました。お行列には総大将、副大将、執行委員長、軍師、副軍師、郷大将、侍大将、軍者、組頭、螺役長、勘定奉行などそれぞれ役割があります。騎馬武者全員が甲冑をまとい、太刀を帯し、先祖伝来の旗指物を風になびかせながら威風堂々としており、目の前で観るとその迫力は半端ない祭りです。

相馬野馬追が終わる夕方頃には、いつもの静かな街に戻りますが、公道にはお行列後の騎馬の糞跡が点々とあり、街全体に野馬追後の香り(?)が数日残ります。これもまた、2度目の夏の思い出となりました(笑)。

野馬追のお行列ではありませんが、CMにおいても、設計担当、工事担当及び用地担当と各役割があります。各人、一人一人が責任をもって、お互いにコミュニケーション力を十分発揮し、1日でも早く復旧工事を完成させるという目的に向かって業務を遂行したいと考えています。

編集後記

今年の台風は、海水温の上昇と高気圧の関係から発生場所や進路が例年のようではないようで、この迷走台風によるゲリラ豪雨が各地で多大な被害を発生させています。

被害にあわれた皆様に改めてお見舞い申し上げますとともに、心を強く持たれますようお祈り申し上げます。

暦では8月7日が立秋となりますが、これからもまだまだ体温を超えるような異常な暑い日々が続くようです。業務においては暑さ対策を万全にし、暑さによる災害が起こらないよう十分な配慮をしながら業務を遂行しています。皆様方におかれましても十分な暑さ対策をお願いいたします。

今度ともよろしくお願いいたします。

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