平成21年 年始式
昨年の年頭は、米景気が減速する中で世界経済にも不透明感が漂っていたが、中部地方はまだ元気であった。それが年半ばから急速に景気が冷え込み、企業経営にも地方経済にも逆風が吹き始めた。そのような状況の中で当社は昨年、過去5年で最高の営業利益を出す事が出来たが、平成21年の幕開けは更なる試練が予想される。
脇田会長年頭挨拶
あけましておめでとうございます。新日は、今年創立40周年を迎えます。これもひとえに全社員の努力のおかげと感謝いたします。
さて、今年は昨年にも増して厳しい受注環境が予想されます。これまで中部地方を牽引した自動車関連業は、米経済の減速に端を発した世界経済の冷え込みにより、企業経営に大きな打撃を受けています。当然、愛知県や県内市町村の税収も著しく不足し、我々の受注環境も悪化するでしょう。今年は「新規業務なし」「継続業務も止まる」ぐらいの共通認識を持って臨みたいと思います。
最初から厳しい話をしましたが、次に「新日の夢」について話したいと思います。
今後3年間で、売上30億円、利益3億円。社員100人の良い会社にしたい。
私は、現在の経営戦略(省略)に自信と確信を持っています。夢を3年先に成し遂げるために、今決まっている戦略に”戦術と戦闘の覚悟”を加え、何が何でも戦略を実らせたいと思います。夢の実現のために、我々は本業を大切にしつつ、進化して行きたいと思います。新日の経営の最終目標である「新日に関わる全ての人が幸せになる!!」に「一歩、一歩、また一歩」近づくために、社員一人一人が継続的な自分との戦いによって、スキルアップや人間形成に努めて頂きたいと思います。私も経営者として先頭に立ち、元気よく頑張りたいと思います。社員の皆さんも専門技術者としての自覚と覚悟を持って、更なる努力と頑張りをお願いします。
秋山社長年頭挨拶
あけましておめでとうございます。去年は、新日では売上目標を達成し、関連会社(株)ミタス伊勢ではバローを中核とする複合商業施設を立ち上げ、温浴事業の工事にも着手しました。
去年1年間は、
- 正月
- ベクトルを合わせて下さい。
- 5月
- 個別面談で資格取得と勉強を促す。
- 6月
- 幹部研修会(23名参加)で、新日の現状とH23計画(売上・社員数・賃金・昇給)、損益分岐点の話をした。
- 11月
- 株主総会で、新日決算と好成績の要因分析。スキルアップ月間の管理職研修で資格取得・勉強する意味を考えた。
- 年末
- 全社員研修会で、生き残り更なる発展のためには勉強が必要。本当の技術集団になる決意。
一年間を通じて終始一環、資格取得に向け勉強する体質作りをお願いしてきました。この体制もまだまだ十分な成果が出たとは言えません。今年もこの思いは全く変わりませんし、勉強を継続する技術集団への体質作りをさらに重視していこうと考えています。
今年は会長の話にもあったように、厳しい年となりそうですが、メモリアルイヤー、キーポイントになる年とも言えます。まさに激動の年を予感させます。しかし、考えてみればこの厳しい変化の時こそが、我々地方の中小零細のコンサル企業にとっては、まさにチャンスの時であるとも言えるのです。
平成21年の年頭にあたって、皆さんにお願いする事は、非常に厳しい時代だからこそ、あえて、「社員全員が夢・ビジョンを持つ事」を望みます。あの大手自動車会社ですら赤字を出す時代、100年に1度の不況と言われる時代、私たちの業界が厳しいのは当たり前、明日の事など分からない。これは、皆さんご承知のところです。ただ、苦しい状況の中でも夢を持つ事は重要です。5年先、10年先には、こうしたいという夢・ビジョンがあり、少しずつでもその目標に近づいているという実感があれば、かなり踏ん張れるというものです。各部単位で言えば、10年先この部でどんな仕事が出来るか?この部でどんな仕事を目指していこうか?この部をどのように育てて行こうか?等を考えれば夢が広がってきます。勿論一方では現実も直視していかねばならない事も事実ではあります。
厳しい建設関連業界にあって、既存の狭い範囲の仕事を追いかける時代から、技術を磨き、自分で夢を組み立て、仕事を創造する時代に間違いなくなってきています。すなわち、各自の立場立場に応じて、夢を持つ事は非常に大切と考えます。
日々の仕事においては、かなり無理をお願いしている事も事実です。そして、その担当者はそれらの仕事に神経をすり減らしている事でしょう。しかし、その効果もあって新日は他社に比べて優位な位置にある事も事実です。
そこで、さらに皆さんへのお願いですが「将来の夢・ビジョンを持つ」と共に、
- 仕事を楽しむ姿勢
- 仕事に対し立ち向かう姿勢
これらは、自分自身が決めるものである事を意識して下さい。
イチローが活躍しているシアトルマリナーズで知られるシアトルの魚市場で、今や世界的に有名な「空飛ぶ魚屋」があります。それはお客さんから注文をもらうと、魚を氷の上のディスプレイから拾い上げ、レジスタッフに放り投げるというものです。そのパフォーマンスにお客は喜んでいますが、当初スタッフ自らが楽しんで放り投げたのが始まりだそうです。日常の苦しい仕事であっても、自分の姿勢・考え方次第で、仕事に対する考え方は変わってくるのではないでしょうか。我々の仕事では、楽しむとは言っても報告書を放り投げるという事は出来ませんが、ちょっとした工夫、発想の転換によって苦痛の種でなくなるのではないかとも思います。どうか苦しい仕事を楽しみにする工夫をして下さい。
最後になりますが、この1年厳しい状況とは言え「社員全員が夢・ビジョンを持つ」事で乗り切りましょう。
そして、日々の業務にあっても、
- 仕事を楽しむ事
- 仕事に対し立ち向かう事
これらの姿勢は、自分自身が決めるものである事を自ら言い聞かせて、充実した平成21年にしていきましょう。今年は、6月に「みたすの湯」がオープンします。そして、8月には社員全員で北海道旅行に行きます。
大変な時代ですが、新日には直ぐ先に希望があります。夢があります。新日の皆でこの苦しい時代を乗り切って行きましょう。