公共用地等の取得に伴う土壌汚染調査業務について
環境省土壌汚染指定調査機関:株式会社新日
担当技術者:土壌汚染調査技術管理者
土壌環境保全士
土壌環境リスク管理者
1.土壌汚染対策法
土壌汚染対策法が2002年5月に制定された。(2003年2月15日施行)
この法律は土壌汚染の状況を把握して、人の健康被害を防止するために対策を実施する事を目的としている。
さらに改正土壌汚染対策法が2009年4月24日に公布、2010年4月1日より施行され、
・土壌の汚染の状況の把握のための制度の拡充
・規制対象、区域の分類等による講ずべき措置の内容の明確化
・汚染された土壌の適正処理の確保に関する規制の新設
等の措置が講じられた。
この法律によって、有害物質を取り扱っていた工場を廃止する場合や、工場跡地などの土壌汚染によって健康被害を及ぼす恐れのある場合や、一定規模以上の土地の形質の変更の届出の場合には、土地の所有者等がその汚染の状況を調査する事になる。
2.土壌汚染対策法に基づく指定調査機関(環境大臣が指定)
土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査は、指定機関が実施しなければならないこととなっている。
株式会社新日は、指定調査機関です。土壌汚染調査技術者も在籍しています。
指 定 番 号 : 2004-4-2013
指 定 年 月 日: 2004年4月1日
指 定 更 新 年 月 日: 2020年4月1日
指 定 有 効 年 月 日: 2025年3月31日
業務を行う都道府県: 全 国
3.公共用地の取得と土壌汚染
<土壌汚染の有無およびその状態の確認>
公共用地の取得に当たっては、当該土地の取得に伴う適正な損失補償額の算定およびその土地における適切な社会資本整備の前提として、当該土地について、社会資本整備を実施する者(事業者)が事前に土壌汚染の有無およびその状態の確認を行う事が必要。
1.土壌汚染対策法に基づく措置の確認
2.土地の利用履歴や過去における土壌汚染の調査履歴の確認 ← 土地利用履歴等調査
1以外の土地については、登記簿、住宅地図等の各種資料や関係者への聞き取り等により、現況を含む土地の利用履歴や過去における土壌汚染の調査履歴を確認
3.事業者による土壌汚染の調査←任意調査
2で壌汚染の恐れがないと認められなかった土地については、土地所有者等の協力のもと、事業者が調査を実施
<土地利用履歴等調査>
[第1段階調査]
1.法令関係資料の調査
2.現地踏査
3.環境担当部局および地元自治体に対する聞き取り調査
・現存又は過去に設置されていた特定施設に関する情報
・地下水の利用状況および汚染状況に関する情報
・過去からの土地利用に関する情報
・その他土壌汚染に関する情報
[第2段階調査]
1. 登記簿調査
2. 住宅地図等調査
3. 地形図等調査
4. 地元精通者等への聞き取り調査
4.任 意 調 査
任意調査とは、起業者の負担により任意で行われる土壌汚染状況の調査を言う。この調査は、土地評価額の適正な算定のため、用地調査・測量の一環として行うもので、土地所有者等の協力のもと、法に規定された指定調査機関に依頼の上、法で規定された方法により行うものをいう。
(1)任意調査により土壌汚染が発見された場合
⇒任意調査により土壌汚染が発見されても指定区域には指定されない事から、未指定土壌汚染地として取り扱う
(2)任意調査により土壌汚染が発見されなかった場合
⇒非土壌汚染地として取り扱う
(3)任意調査を実施出来なかった場合
⇒土壌汚染があるか否か分からない状況にある事から、土壌汚染不明地として取り扱う
【未指定土壌汚染地】
未指定土壌汚染地とは、任意調査等により土壌汚染がある事が確認されている土地であって、法の指定区域の指定を受けていないものをいう
【非土壌汚染地】
非土壌汚染地とは、当該土地の過去の履歴、調査・浄化措置の実施状況等により、土壌汚染がない事が確認出来る又は土壌汚染を価格形成要因から除外出来る土地をいう
【土壌汚染不明地】
土壌汚染不明地とは、任意調査を行っていない等の理由により土地売買契約時点において、土壌汚染があるか否か分からない状態にある土地をいう
5.土 壌 調 査 フ ロ ー
6.私 共 が お 役 に た て る 業 務
① 公共用地取得計画
② 土地利用履歴等調査
③ 任意調査
④ 土壌汚染調査 (環境省指定調査機関として)
⑤ 公共用地取得のための鑑定評価