業務実績

補償

【収用損失】灯油販売所

概要

公共事業により支障する対象の店舗は山間地の集落に位置し、生活雑貨及び灯油販売施設である。

 

 

施設

建物
店舗事務所
工作物
灯油地下タンク
灯油軽量機
舗装・防火塀・排水施設等

 

対象店舗は集落中心部から約900mの場所に位置し、灯油販売については集落の各家庭へ小口配達を行っている。

 

対象店舗について集落内に存在する必要性は、特に冬季に道路が凍結するため、この集落に施設がなくなれば集落への灯油配達に支障をきたす恐れがある。

 

また、対象店舗が存在する集落は山間地で道路幅員が狭く、既存の店舗は地下タンクへの灯油の注油のためのタンクローリー車が出入り可能なメイン道路沿いに存在している。

移転先の検討

灯油の供給は、特に冬季の暖房の面から必要不可欠である。

 

対象地域を含む山間部は、冬季に道路が凍結する事から、灯油給油所は従前と同様に集落内に存在する事が必要である。この集落外への移転を余儀なくされると、積雪時に灯油の配達が困難となる事が予測され、この集落の各家庭への暖房燃料がストップしてしまうことが懸念されるもので、対象の灯油給油施設はある意味公共的な役割も果たしていると言える。

 

したがって、対象施設の移転先について、その営業場所は公益的な見地からも特定の地点に制限せざるを得ないものと判断される。

移転先・移転方法の決定

対象店舗の移転先については、

 

  • 集落内への移転
  • ローリー車搬入可能な道路幅員の確保
  • 面積的には、施設が収容可能な面積の平地

の条件が必要である。

 

上記条件を満たす宅地を、対象山間地集落内で確保する事は困難であった。

 

ただし、対象店舗の自己所有地を造成する事によって移転先地を確保する事は可能である。

 

そのため、この土地を移転先とする。給油施設として機能する宅地造成費は、買収する土地に関する補償を超過する部分「通常生ずる損失」にあたるものとし補償対象とした。

 

 

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造成費補償の適否(先例)

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