業務実績

鑑定

更地 ~大工場地の評価~(平成19年5月)

更地 ~大工場地の評価~(平成19年5月)

製造業の自用の工場の敷地の評価。 自用の工場の敷地については、その性格から適用し得る方式が取引事例比較法に限られる事から、その試算価格(比準価格)の妥当性をいかに検証するかが重要となる。

自用の工場の敷地は、一般的に土地は設備投資の対象であるため、業種、規模に即した一定の需要が認められ、規模の大きい土地の単価が必ずしも低額であるということはなく、価格差は主に工業地としての立地条件の差異により生じることが通常である。実際のところ、高速道路等の交通施設の配置にすぐれ、関連企業等に近接するなど、業績の拡大に見合う条件の整った土地でなければ、そこに立地する意味がなく、逆にそのような条件の土地が相対的に稀少であるならば、ある程度の資金を提供してでも取得するわけで、単価は低額であるという判断は不適切である。

一方で自用の工場の敷地は、当該土地上に建物その他の設備を建築し操業するために保有する固定資産にすぎないともいえ、当然ながら売却や投資の対象となるものではなく、土地を取得する企業にとっては、その後建物その他の設備を建築する事でその耐用期間に渡り操業を継続する事が主目的であり、かつ当該建物その他の設備に要する資金が多額にのぼるため、土地に過大な資金を投下する事は出来ない。このため、業種、規模に即した需要が認められるとはいえ、土地の購入資金には一定の制約が生ずる。

工業地の取引事例について調査した所によれば、単年度経常利益の3割から5割程度が土地に対する投下資金となっていた事から、当該工場に帰属する経常利益を推定し、その額の3割から5割程度を当該土地の評価額の上下限値とし、比準価格の妥当性を検証した。

CONTACT US

お問合わせ

建設、補償調査、土地区画整理、
市街地再開発、建築設計、測量、鑑定など
街づくりに関わることは
お気軽にお問い合わせください。